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ベイラン:
セラさん、危ない…!

ドンッ!!

セラ:
きゃっ!吸血鬼…?
ベイランさん…!ひどい出血…!

ベイラン:
しまった…!血を流しすぎた…。
まずい…、私の中のアイツが…
くっ…

ベイラン?:
コロスコロスコロスコロスコロス!

セラ:
ベイランさん…?その黒い鎧はいったい…

ベイラン?:
コロス!!

吸血鬼:
ギャーッ!

セラ:
凄い…、吸血鬼を一瞬で…!
(でも、さっきまでのベイランさんと様子が違う…)

ベイラン?:
スベテコロス、オマエモコロス!!

セラ:
ベイランさん、しっかりしてください…!
私です、セラです!!

ベイラン?:
セ…ラ…サン?
ウッ!!

セラ:
鎧が消えた…?ベイランさん、元に戻られたんですね!!
良かった…

セラ:
少しジッとしていてください、今治療しますから…!
(えっ、傷が消えてる?あれだけ出血をしていたのに…)

ベイラン:
セラさん、すみません…!
あなたを守ろうとしたのに、結果として私は、あなたを傷つけようとしていた…
本当になんとお詫びしたら良いか…

セラ:
ふふ、私は大丈夫ですよ…
吸血鬼から身をていして私を守ってくれたこと、とても感謝しています…
ベイランさんがずっと思い詰めた表情をしていたのは、あの鎧が原因なんですね…?

ベイラン:
…はい

私はステンダールの番人をしていた時、とある任務の中で「黒い鎧」の呪いを受けてしまいました…。

黒い鎧は私のナカに潜んでおり、私の血を媒介として表に現れるんです…
黒い鎧は私の精神と肉体を蝕みながら、憎しみや殺意を周囲に向け、殺戮の限りをつくします。
私はこの呪いにより、殺戮衝動に駆られてかつての仲間達を手にかけてしまった…!

今の私に、ステンダールの番人を語る資格はありません…
そのため、私は番人を辞め、この呪いからの解放と、かつて手にかけた仲間達に報いるための贖罪の旅をしているんです…

ベイラン:
セラさん…!私は今回もまた、かつての過ちを繰り返そうとしていた…!
私はあなたを見ても、体の中から湧き上がる、どす黒い欲望を抑えられることができなかったんです!!
もしあのままセラさんに襲い掛かっていたらと思うと…

セラ:
ベイランさん…

花:
セラさんを見て、どす黒い欲望? 襲い掛かる??

セラ:
あ、花さん…

花:
セラさん!帰りが遅いので、衛兵さん達と迎えに来たんです!
吸血鬼の心配をして来てみたら、まさかこんな変態に出くわすなんて…!

ベイラン:
ちょっと待ってください、誤解です!
変態だなんて…!

花:
何を言ってるんですか…!
パンツ一丁で、こんな夜中に若い女性に近づき、どす黒い欲望を向ける…
変態以外の何者でもないじゃないですか…!

ベイラン:
だから…

衛兵A:
分った分かった…
とりあえず話はホワイトランのダンジョンでゆっくり聞いてやるから、
今は我々に同行してもらおうかな…

衛兵B:
まったく、今日で変態をダンジョンに送るのは二人目だぞ?
一体どうなっているんだ…

次回:ダンジョンで運命の再開が実現するかも…?

今回はrurotan さんのベイランさんと、火野リサさんの花さんをお借りした小話です。
例によって、ベイランさん・花さんの設定は小話内のものとなっております…!

ベイラン:
私はベイラン…、かつてはステンダールの番人でした…。
今は私が犯してしまった”罪”に対する贖罪のため、終わりなき旅を続けています…。
私の罪の証である、黒い鎧の呪いと闘いながら…

ベイラン:
ん?青い髪…、あの女性は一体…

セラ:
あら?ステンダールの番人さんですか?…ふふ、こんばんは。

ベイラン:
こんばんは。
あ、すみません… 私はステンダールの番人ではありません…。
昔の名残でこんな格好をしていて、紛らわしかったですね。
私はベイラン、今は…、旅人です。

セラ:
あら、そうでしたか…
私の方こそ、早とちりしてしまい申し訳ありません。

申し遅れましたが、私はセラと言います。
今は治癒士の仕事で、麓の村に滞在しています。

ベイランさんは旅をなさっているんですね…
もう宿はお決まりですか?

もう夕暮れ時ですし、よろしければ村までご案内しますが…

ベイラン:
本当ですか…?それはとても助かります。
何分この付近に来るのは初めてだったもので…
お言葉に甘えさせえもらいます。

ベイラン:
セラさんは、治癒士をされているんですね。

セラ:
ええ、以前はホワイトランのキナレス聖堂に常駐して治癒士をしていたのですが、
今は各地方の年や村々を転々と旅しながら、治癒を行うようにしています。

最近は戦争やドラゴンの襲来等により、各地で多くの負傷者が続出しています…。
しかし、そのような人達を救うためには、絶対的に治癒士の数が足りません…。
ホワイトランのように、治癒士が常駐していない街や村もある程です。

だから、私が各地を訪問して、治癒を求める皆さんの助けになろうと思いました。
私自身、治癒しとしてはまだまだ未熟者ですけどね…。

ベイラン:
苦しむ人々を救うための旅…、とても素晴らしいですね!

セラ:
ふふ、ありがとうございます…。
ベイランさんも旅をされているようですが、何か目的がおありなんですか?

ベイラン:
目的ですか…、あるといえばありますが、私のはセラさんのような立派なものではありません…。

セラ:
お話しにくい内容なんですね…。
すみません、変なことを聞いてしまって…。

ベイランさんは、時折、何か思いつめた表情をされていますが、
その目的と関係があるんでしょうか…?

部外者の私が言うのもおこがましいですが、今抱えられている悩みも、きっと解消される日が来ると思います。
だから…、元気を出してください…!

ベイラン:
セラさん…、ありがとうございます!

セラ:
ふふっ

ベイラン:
セラさん…、この道は…?

セラ:
ふふ、私のお気に入りの近道です…!
この一面ラベンダーの景色、素敵だと思いませんか?

ベイラン:
ええ、そうですね…。
(なんだ、この不自然な霧は…、そして吸血鬼の気配も…)

!?

ベイラン:
セラさん、危ない…!!

花:
セラさんの帰りが遅い…!探しにいかないと…!
(そうえいば夜中に吸血鬼が出没する噂も…、セラさん、無事でいて下さい!)

~小話 贖罪の旅人 後編へ続く~